「デモクラティックエデュケーション(民主的な学び・教育)」ってどういうもの?

f:id:mido1022:20150621115033j:plain

私の考えているデモクラティックエデュケーションというのは、民主的な環境の中で、民主的なあり方・民主的な社会づくりのために必要なことを学べる教育のこと。そういうものを広げていきたくて、自分でも、まだイメージが固まってない状況のまま、「デモクラティックエデュケーション」を発信しはじめている。
 
批判されるのが(頭では否定とは違うと思ってても)苦手なので、びびっているのですが、思い切ってどんどん書いたりしゃべったりして、反応をもらいながら、しっかりした概念にしていきたい。
  
というわけで、私の思ってるデモクラティックエデュケーションってどういうものか、ぐわーっと箇条書きで書いてみる。
 
・差別や抑圧やヘイトやテロのない社会、世界につながる学び。
・社会や世界の様々な課題について直接的に学びのテーマとして取り上げる。
・上記についてテーマについて頭で理解するだけでなく、"腑に落ちる"学びがある。
・社会問題やテーマもきちんと扱うが、その前提としての学びのスタイル、コミュニティとしてのあり方が民主的である。
・こどもの権利(子どもの権利条約)が前提にある。
・学習権宣言的な学び観。
・マイノリティが傷を負わされない。
・安心で安全な学び育ちの環境がある。
・教育と福祉の連携と協働がある。
・将来に向けて今我慢させるのではなく、今ここも将来も幸せでいることを大切にする。
・自分が何を求めているのか、どうありたいのか、自分で感じとり表現できる環境があり、それが尊重される。
・同じように他者にも尊重されるべき「こうありたい」「こうしたい」「こう生きたい」があり、それは尊重されるべきで、じゃあ自分の思いと食い違ったらどうする?ということを実際に経験から学ぶことができる。
・自分たちのコミュニティや環境への参画や自治が大切にされている。
・建設的に対話したり、コンフリクトに向き合うスキルや態度を学べる。
・例えば、オランダのピースフルスクールとか、イエナプランとかドンピシャ。(テーマも、学び方やコミュニティもあり方も)
デンマークのフォルケホイスコーレもドンピシャ。フォルケオプリュスニング。
自由の森学園もかなりイメージには近い。
・エンパワメントになる学び。フレイレ的な。
SDGsとかも親和性高い。
・DEAR(開発教育協会)の取り組みなんかもまさに。
・キャリア教育というよりシティズンシップ教育。
・社会適応<社会変革(社会は私たちが変えていける、ということを学べる)

 
この記事は、随時更新していこうかなと思います。コメント、質問歓迎です!

ネタバレ注意|「the Greatest Showman」を観てきたのですが、正直とっても残念でした。

f:id:mido1022:20180305181459j:plain

(画像はここから拝借|http://www.digitalspy.com/movies/news/a845523/the-greatest-showman-hugh-jackman-logan-antidote/
 
あまりハリウッド映画を見ない私ですが、今回はこの動画に感動してしまって、「すっご!やっば!」となってしまって、久しぶりに映画館に足を運びました。
 


グレイテスト・ショーマン主題歌This is me(日本語字幕あり)

 
FBに投稿したところ、K本さんから「この映画興味あるけど、こんな評もあるから迷ってる」とのコメントをもらう。
 

nicjaga.hatenablog.com

 

映画「グレイテスト・ショーマン」感想 人生描写も音楽も、とにかく軽すぎ | THE MAINSTREAM

 
じゃあ一緒に見て感想いい合いましょか!ということで、共通の知り合いのK川さんも誘っての、今日。
 

* *  *

 
全体としては、私は期待してた分、かなり残念でした。
理由は後で書きますが、まずはよかったところから。

・歌とダンスがすっごくいい。特にやっぱり「This is me」は本っ当に名曲。
・フィリップとアンの恋のくだりはよかった。
 (フィリップは最初アンとつないだ手を離すけれど、自分の葛藤と向き合い、
 「世間の目」「親の声」を乗り越えて、アンと向き合う)

ここから、残念ポイント。

・サーカスに集められた「ユニークな人々」の気持ちや、それぞれのストーリーの描写がすごく少ない。あくまで、主人公・バーナムの物語の脇役なんだなぁ。彼の盛り立て役でしかない感じ。もっとスポット当てて描いて欲しかったなぁ。
・「人種」「見た目」「出自による差別」「婚外子」....とか、マイノリティの問題を散りばめるわりに、全然深めない。回収しない。じゃあ何で出してきたのそれ、と思ってしまう。
・「This is me」も、めっちゃいい曲だし素敵なシーンだし、メッセージも申し分ないのだけど、え、上流社会の社交の場から締め出されて帰って来て歌ってるんだったの!?というショック。しかも締め出したのバーナムやん。いや、そこは「make no apologies」なんだから、そこに突入して踊ってほしかった。そして、言葉の刃で傷つけたのも、バーナムかよ。その場で突入はリアリティから言っても無理だとしても、彼女らの怒りは、映画を通してバーナムに一度もぶつけられることはない。そこはかなりもやっと。
・火事とスキャンダルで全て失ったバーナムに、サーカスのみんな優しすぎない?社交場から締め出した後、ろくに小屋にも来ずに来てもみんなに声もかけずにいたやつやで?サーカスが家族だって言ったって、そこにバーナム要るか?
 
などなど。私としては、もやっとするポイントが多々でした。
 
なんか、実業家のサクセスストーリーなのか、多様な人たちがそのままでいいというメッセージのストーリーなのか、なんなのか。焦点が絞られてない感じがした。
 
調べてみると、実在のバーナムは相当やばい人だったみたいですね。
どちらかというと、結合双生児や黒人や小人症の人たちを集めて見せ物にしてお金を稼いでいた人のようです。そういう実在の人物を主人公にして悪者ではなく描こうと思うと、こういう感じになっちゃったのかなー・・・という気もします。実在の人物にインスピレーションは得たけど、ストーリーは完全フィクションです、みたいにしてつくったらまた違ったのかなぁ・・・。バーナムをもっといいやつにするとかさー。
いや、でも、やっぱあれだな。バーナムも含めていろんな登場人物の葛藤の描写が少ないことがこの映画を薄っぺらくさせているなとは思った。
「上流社会の人たちにもウケるものをつくって見返したいけど、ユニークな彼らと新しい価値を創造したい」とか「自分に誇りを持ちたいけれど、見られるのが怖い。拍手されていても実際どう思われているんだろう。」とか。
  
「This is me」という曲がめっちゃ好きなだけに、この曲が使われてたシーンが、文句なしの好きなシーン!と思えなかったことはすごく残念・・・。
  
そんなこんなで、私はこの映画好きー!と言えなかったので悲しかったですが。笑
まだ観てない人は、観てもいいと思います。感想聞かせてね。

その人になって本気で悩む「葛藤のトンネル」の授業(美濃山小学校での授業見学:前半)

f:id:mido1022:20180302095041j:image

 

昨日、長年の同志・キューピーこと藤原由香里さんの働く小学校にお邪魔させてもらった。ここのところ、続けて10年来の仲間の教室や学校にお邪魔する機会に恵まれているのだが、もはや「よく今まで現場を見もせずに、外からできること…とか言ってたな自分」と思うレベルで「その現場の状況理解」が進む。いくら一生懸命イメージしようとしても、話を聞くだけでは全然わかっていなかった。まさに百聞は一見にしかず。いやー、恥ずかしい。

藤原さんの学校は今年から京都府から2年間の研究指定を受け、「演劇的手法を用いた主体的・対話的で深い学び」の実践研究を行なっていて、彼女はそれを中心になって進めている。演劇的手法、表現を通した学びの場づくりにおいてはすでに日本の第一人者と言ってもいいと思う。

2月には公開授業・研究発表会があり、私は行けなかったのだが(ほんっとーーに残念!)私の知り合いも多くの方が参加され、授業はもとより校内研究とその発表会の進め方に対しても「すごい」「面白い」という反応がFB上で飛び交っていた。そして、やっと行けた昨日だったわけだ。

授業や学校をライフワークとして撮り続けているカメラマンの平井さんと共に訪問。
給食を食べ、5時間に6年生の授業を見学。6時間目〜放課後にかけ、子どもたちと先生のインタビューという流れ。

授業は、道徳。ココロ部というNHKの番組(アンジャッシュがやってるやつ)に出てくるストーリーを素材にして、「葛藤のトンネル」というスタイルで行う。教室にいた子どもたちは高学年特有の重い感じがあまりしない、素直なかわいい6年生だった。机はコの字(?)で真ん中が通れるようになっている。担任のSさんがT1、藤原さんがT2で授業が始まる。

f:id:mido1022:20180302145828j:plain

ストーリーはこんな感じ。

美術館の警備員のコジマくん。ある絵の展覧会の最終日。閉館時刻を過ぎてやってきたおばあちゃんと娘のお客さんの入館をルール断るが、実はおばあちゃんにその絵は死んだ夫との思い出の絵だった。入院しているおばあちゃんはなんとか外出届けを今日もらってやってきた。残りの寿命は短く、おそらくこれが最後の外出になる。本当は間に合うはずだったけれど、電車が止まってこの時間になってしまった。コジマくん、入れてあげたいが、ルールを守らないとクビになるかも。しかもさっき同様に閉館時刻を過ぎてから来たカップルは断ったし…。さあ、おばあちゃんを入れてあげる?入れないで断る?

子どもたちは、自分の意見を考えつつ、「入れてあげたほうがいい」「いや、入れるべきではない」の2つの立場でワークシートの吹き出しに言葉を書き込む。葛藤のトンネルは、2列に並んで「トンネル」をつくり、順々に「両方の立場からのアドバイス」をしてくるその間を、本人(役)の子どもがアドバイスを聴きながら通り抜け、最後にどちらかを選ぶ、というもの。

グループでそれを共有し、並ぶ順番を決め、それぞれが言う言葉(アドバイス)を決める。コジマくん役の子が、小道具として担任のS先生がつくった警備員の帽子をかぶり、トンネルの前に立つ。現時点での自分の考えを話し、そして、クラスメイトのいろんな声(意見)を聞きながら少しずつトンネルを歩いていく。

「おばあちゃんにとってはラストチャンスなんだよ」
「おばあちゃんだけ入れてあげるのはえこひいきになるよ」
「クビになってもいいの?」
「入れてあげないときっと後悔するよ」

最後に黒板の2つの扉(おばあちゃんを入れる扉・入れない扉)の前で止まり、どちらかを選ぶ。そしてまたなぜそちらを選んだのか、今の気持ち・考えを語る。

これがすごくおもしろかった。扉の前で真剣に悩む。「どうしよう〜〜〜・・・・」という葛藤が表情に思いっきり出る。番組を見たり、読み物教材を読んで、考えを書いたり、グループで話すだけよりも、こういう場をつくって役になって感情移入して考えることで、グッと本気になる。
6チームあって、2チームずつ3回やったのだが、2回目は新人警備員の藤原さん(という設定で先生)が「先輩にルールルールって言われるんですけど、なんで守らないといけないんですか?ルールをどう考えたらいいのかを踏まえてアドバイスしてもらえますか?」とオーダーが。さらに、3回目は、「普段みんなも学校でルールがある中で過ごしていると思うけど、できたら自分の普段の経験・生活と結びつけてアドバイスしてみて」というオーダーが追加された。

「ルールは守るためにあるんじゃなくて、守れる(いい)ルールにしたほうがいいから、入れてあげたほうがいい」
「平等じゃないのはやっぱりよくないよ」
「みんなが幸せになれるためにルールはあるし、おばあちゃんが幸せになれるほう(入れてあげる)がいいと思う」
「日本はルールを守って人に迷惑かけないことを大事にしてるから一人のために崩すのはよくないんじゃない?」

アドバイスに説得力があった時には拍手が起きたり、どちらかを選んだ時に「おおお〜!」「そっちかあ!」と声があがったり。警備員役の子も、トンネルをつくってアドバイスをする子も、周囲で見ている子も、頭も心もフルに使いながら考えている様子を、私もどきどきしながら見させてもらった。

子どもたちの反応を1つ1つ受け止めながら進められる担任の先生のファシリテーション。息の合った、丁寧に打ち合わせをして流れを考えたことが伺えるチームティーチング。とても素敵だと思った。具体的に2つの扉が目の前に見えていてどちらかの扉に触れる、というセッティングや、帽子を用意している点など細部の工夫も生きていた。これらがあるのとないのとでは全然違った活動になることが容易に想像できる。教室の空間の使い方も見事だなあとつくづく感心してしまった。

* * *

「葛藤のトンネル」は、「善悪の回廊」という手法のアレンジとして美濃山小学校で開発されたもの。このように道徳で使う他にも、クラスのみんなの「お悩み相談」として、AorBで揺れている悩みをみんなでボックスに入れ、トンネルのかたちにしてアドバイスをもらう・・・という特別活動的な使い方や、国語の教科書の文学作品「海の命」の読みを深める(主人公・太一は父の仇である大きなクエと海の中で対峙するも銛を打つことをやめるのだが、その心情を、太一の自問の形式で葛藤のトンネルを活用して考える)のに使ったり・・・というふうに、活かし方のバリエーションがあるらしい。

とっても印象的だったのは、インタビューをさせてくれた6年生のうちの一人が、「海の命」の演劇的手法を使った授業の中で、なぜクエの目の色が変わったのか・・・というような対話をする中でその友達との関係が変わった、もっとその子のことが好きになった、と言っていたこと。私は、一つのことについて友達と一緒に考えて、その視点の違いにおどろいたり、おもしろい!と感動したり、一緒に新しいことに気づいて、一緒に考えて学びが豊かになった経験は正直大学に入って初めてしたように思う。なので、それってすっごいなぁ・・・と感動してしまった。

ディベートと比べて、勝ち負けという感じになりにくいことや、論理だけではなく感情も扱えること、また個人的なテーマにも社会的なテーマでもやれること。広がりうる、面白い取り組みだと感じた。ぜひ自分でも使ってみたいし、いろんな教室でやってみてほしい。

校則変えちゃう?!キャンペーン(仮)、始めます。

f:id:mido1022:20180126173713j:plain

2017年秋、大阪府立高校で、地毛の髪色が明るい生徒が染髪をさせられ、不登校になったと、高校生が損害賠償訴訟に踏み切ったことが話題になった。

▼新聞記事はこちら(毎日新聞|2017/10/27)
https://mainichi.jp/articles/20171027/k00/00e/040/327000c

学校側は生徒の入学後、1、2週間ごとに黒染めを指導し、2年の2学期からは4日ごとに指導。度重なる染色で生徒の頭皮はかぶれ、髪はぼろぼろになった。教諭から「母子家庭だから茶髪にしているのか」と中傷されたり、指導の際に過呼吸で倒れ、救急車で運ばれたりしたこともあった。文化祭や修学旅行には茶髪を理由に参加させてもらえなかった。 

一言でいって、ありえないと感じた。強い怒りを感じた。
理不尽・不合理としか思えないルール。そこから外れることによる迫害。
(迫害という言葉は強いけれど、そうとしか私には表現できない)

そして同時に、そもそも校則って一体なんなんだ?という根本的な疑問が湧き上がってきた。髪はどうして黒くてまっすぐでないといけないのか。
 荻上チキさんたちがTwitterで調べたところ、スカート丈指定、ポニーテール禁止、日焼け止め禁止、下着は白、なんていうものまである。
なぜ、「なにそれ」「時代遅れ」「どうでもよくない?」「人権侵害じゃない?」と世の中の多くの人が思うようなルールが、21世紀になっても学校ではまかり通っているのか。
なぜ、「変な校則」「不思議なルール」と思っている生徒(のみならず先生!)がたくさんいるのに、変わらないのか。
  
ああ、これって、日本社会そのものだ。そう思った。

「社会がこうだから仕方ない、こうするしかない。」
そうやって、「おかしな日本」が再生産されている。
改めてこの校則の問題は日本の学校教育のさまざまな「しんどさ」、日本社会の残念な部分を象徴している問題だなと実感している。
 
社会がこうなってるから、そこでやっていけるように指導する。 
今の社会の中で子どもが損しないように、「火の粉が降りかかってこないように適応しなさい」と助言する。
  
善意だし、「それが生徒のため」だと考える。その気持ちはすごく分かるけれど、その社会はそれでいいのか?ということをこそ、考える必要があると思う。もしよくないと思うなら、やっぱり「そこに適応させる」ということには抗いたいと私は思う。

学校は、民主主義を学べる場所であってほしい。そうしていきたい。
まずは、生徒が変えたいことは変えていける、必要なルールは新しくつくることもできる、と思えるような体験を学校でもっと踏めるようにしたい。

__________________________________________________________

ブラック校則に関しては、すでに荻上さんたちやキッズドアの渡辺さんたちが、Change.orgでの署名を集めるなどのアクションをスタートしている。

www.change.org


私も賛同させてもらっているこのキャンペーンは、いったんのゴールが文科省からのコメントを引き出すということになっている。

それもとても大事だと思うのだけれど、私としては、もうちょっと現場に近いところで、実際の当事者である中高生たちや、現場で葛藤を抱えている先生たちと一緒に、具体的に1校ずつ、学校内での動きをつくっていくことに伴走できないかと考えている。

そこで。『校則変えようキャンペーン(ネーミングはまたちゃんと考えますが)』をやりたいと思っています。いろいろ戦略を考えてから発信しようかとも思いましたが、やってみなきゃわからないことも多いので、まずは「この指とまれ」の指を立てることはしようと思って、記事を書きました。現時点では、まだ問題を掘り下げきれていないし、方策も荒削りですが、もう少し丁寧に、少なくとも数年かけて、じっくりこの問題に向き合い、具体的に動いていきたいと思っています。

というわけで!

《以下のような人とつながりたいです》
☑︎校則に違和感があったり、校則によって困っている中高生。
☑︎そういう生徒をサポートしたいと思っている先生。
☑︎民主的な学校づくりの観点から校則や生徒指導のあり方の見直しを図りたいと思っている先生。

《こんな動きをつくりたいと思っています》
☑︎学校単位での具体的なアクション
 (アンケートやワークショップの実施・職員熟議の開催など)
 ※ここは学校の実情を丁寧に掴んだうえでしっかり作戦を考えてやりたいです。
☑︎学校を超えた情報交換のプラットフォームづくり
☑︎メディアも使った、社会・世論に対しての発信
 
年度が明けて落ち着く頃に、オープンフォーラムとかもやれたらいいかなあ。。
相談・提案・うちの学校でやりたい!など、反応もらえたら嬉しいです。
コンタクトはこちらから。→midori*dem0.work(*を@に変えてご連絡ください)

デモクラシーには時間が必要。教職員・学校の多忙化は、民主的な学校づくりを阻む。

f:id:mido1022:19800101000508j:plain


デモクラシーには時間がかかる。
考える時間、信頼関係を構築するためのコミュニケーションの時間、話し合う時間、試行錯誤する時間・・・
 

本当は、こどもたちにゆっくり考えさせてあげたい。納得いくまで話し合うことが大事だ、と思っている先生は多い。そのためにもしっかり子どもを観察して、丁寧に関わりたいと願っている。子どもたちがやりたい!とモチベーションを持ったことをやらせてあげたいとも思っている。
 
だけど先生たちは忙しい。
「教科の学習を、今週中にここまで進めなければならない」
「来週テストがあるから、その対策をさせなければ」
「提出物のチェックをして、忘れ物チェックも・・・」
「分掌の仕事を、次の会議までに終わらせておかねば・・・」

部活もあるし、生徒指導案件も発生するし、保護者に連絡したり相談に乗ったりしていたら、定時までに授業準備はだいたいできない。
家庭の時間・プライベートを犠牲にして、仕事に忙殺されている。
  
学校で忙しいのは、なにも先生だけではない。実は子ども・生徒たちも忙しい。
「教科の学習を、今週中にここまで進めなければならない」→子ども・生徒たちはそれについていかなければならない。
「来週テストがあるから、その対策をさせなければ」→するのは子ども・生徒たち。

Todoがたくさんあって、こなすことが目的化する。目的がわからないまま追われる。
先生にとっても、子どもにとっても、そんなことが起こっている。
そんな中では子どもたちの「やりたい!」や「わからない」や「納得いかない・・・」という、民主的な学びの場においては尊重されるべき声は、スルーされたり、時には高圧的に黙らされたりして、かき消されてしまう。

じっくり考える時間、信頼関係を構築するために関わり合う時間、話し合う時間、試行錯誤する時間・・・実はあまりないし、あったとしても優先順位が低い。
 
今、働き方改革の大きな流れの中で、学校の先生たちの多忙化問題がクローズアップされてきている。いいことだし、とても大事なことだと思う。
この問題は、大きなシステムの問題であるし、学校独自での意思決定の問題でもあるし、教職員のカルチャーの問題でもあるし、個人の工夫(業務効率化)でマシになる部分もある程度あるだろうと思う。それを進めるためのお手伝いは積極的にしていきたい。

同時に、子ども主体の学びを可能にするためには、時間割はもっとフレキシブルである必要があるし、これまでやっていきたことをやめる必要もあるだろう。
今、主体的・対話的で深い学びを進めるという方向性の中で、「カリキュラムマネジメント」の必要性が言われているが、カリキュラムが、より柔軟なものになっていく方向性に進んでいくことを強く願う。逆に働く可能性もあると思うので・・・。
これも、増え続ける「教育内容」「行事」「慣例」をなくしていく方向の改革を、後押ししていきたい。(新しいものが入るのは悪いことではないけれど、今まで増えたものを見直さずにどんどん増えるのは本当に非生産的だと思う)
 
今更ながら「ゆとり教育」って、今までバッシングされやすいしネーミングミスだとずっと思ってきたけど、一周回っていい名前な気がしてくるなぁ。

民主的な学び場づくりのための具体的なココロミ会  ー #1 サークル対話・特に時事サークル ー(大阪)

f:id:mido1022:20180121194729p:plain


こんな会を、これから初めていこうと思います。
大阪だけじゃなくって、いろんな場所で、具体的なココロミを。
テーマも、いろいろ変えながらやっていくイメージ。
うちのエリアで一緒にやろう!という先生、現場をお持ちの方、お声掛けください。

サークル対話については、また別の機会に、事例紹介としても記事を書きたいと思っています。

||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
民主的な学び場づくりのための具体的なココロミ会 
ー #1 サークル対話・特に時事サークル ー
* 2018.2.11 (sun) 15:30-18:30 @ co-arc(大阪)
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
 
▼こんな方は、ぜひご参加ください^^
☑︎ 子どもたちが学びやすい・過ごしやすい教室をつくりたい。
☑︎ 学習者主体の学びの場をつくっていくためのヒントを見つけたい。
☑︎ 情報を得たり考えたりするだけでなく、現場でいかす具体的なイメージを掴みたい。
_________________________________________________
 
こんにちは。
このワークショップに目をとめてくださってありがとうございます。

この会を企画・運営する DEI(Democratic Education Initiative)は、日本中で、民主的な教室・職員室・学びの場を実現していこうとする人たちが、具体的に、制約/枠組みがある教育現場で変化を起こしていくためのネットワーク。
 
ココロミ会は、
教室や職員室や各現場で、具体的にやってみられそうなことを、
みんなで体験したり、考えてツール化したり、現場でのいかし方・使い方を検討したりして、現場でデモクラティックエデュケーションをかたちにしていくための思考と試行の場です。
 
今回は、公立小学校教諭、オルタナティブスクールのスタッフ、立ち上げなどを経て、オランダ・イエナプラン教育専門教員資格を取得し、今春から公立学校に復帰しようとしている濱大輔さんと一緒に、「サークル対話」「時事サークル」をココロミます!
 
▼「サークル対話」とは??
イエナプラン教育では、一日の内にみんなで輪になって対話する時間が何度もあります。そのように座ると、子どもも大人もみんなが同じ目線で、全員の顔を見ることができます。こうして、一人ひとりがこの共同体にとってかけがえのないメンバーなのだということを日々確かめ合っていきます。
サークル対話には、哲学サークル、自由作文サークル、読書サークル、振り返りサークルなど、さまざまな種類があります。
   
その中でも時事サークルでは、
世の中で今まさに起こっている重要な出来事について取り上げて対話します。
一つの出来事に対する見方は、十人十色。それらを共有する中で、自分になかった視点を得たり、世界・社会に対する興味がさらに湧いてきたり、これまでの教科の学びが意味を帯びたり、何かの協働的な活動が生まれたりするかもしれません。
  
皆さんの現場でも、サークル対話をクラスづくりや言語活動の時間に取り入れたり、社会科や総合的な学習の中に時事サークルを取り入れたりもできるかもしれません。
民主的な関係性やコミュニティのあり方を体験を通して感じたり、世界・社会とつながりを紡いでいくデモクラティックな学びの実践として、一緒に学んでみませんか?
  
___________________________________________________
▼開催概要
日 時:2018.2.11(sun)15:30-18:30 
会 場:コミュニティスペースco-arc(https://co-arc.wixsite.com/co-arc
   大阪市東淀川区西淡路1-15-24
    ※JR東淀川駅・東口から徒歩1分です。
定 員:15名
参加費:1500円(会場代&資料代)
お申込:Facebookのイベントページで「参加」表明
    もしくはcontact@dem0.workまでお名前をおしらせください。
    ※件名は「2/11 ココロミ会 参加申込」でお願いします。

※終了後は懇親会を予定しています。
特にお店は予約していないのでその場で参加者を募ります。
話しきれなかった話をしながら、親睦を深めましょう。
   
_________________________________________________
▼当日の流れ
オリエンテーション
・はじめの遊び
・プレゼンテーション
 「デモクラティックエデュケーションとは?」
 「 サークル対話とは?時事サークルとは?」
・質問と応答
・体験!時事サークル①
・コーヒーブレイク
・体験!時事サークル②
・活用ワーク
 「自分の現場でどう活かす?」
・おわりの遊び

|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
●企画・運営:
Democratic Education Initiative & 濱大輔
https://www.facebook.com/pg/deijapan
お問い合わせ:contact@dem0.work



「この場のつくり手はあなたたち」そんなメッセージが伝わる教室リフォームプロジェクト

f:id:mido1022:20180120174855p:plain


具体的な提案をする・・・という意味では、事例や、現場でやれそうなことを紹介していく必要があるな、ということで!
とりあえず50事例まではがんばって更新しようと思います(がんばる!)
今回紹介したいのは・・・「教室リフォーム」です。
  
自分たちの教室を、自分たちの手で、学びやすく、過ごしやすくするという取り組みです。「どんな教室で過ごしたい?」を先生も含めてみんなで考えて空間を実際にデザインしていきます。学年や学期の初めに取り組むことで、言葉で伝えるよりもずっと「この場をつくるのは君たちだよ」というメッセージも伝わりそうです。
畳を敷いたり、クッションを置いたり、図書コーナーを作ったり、収納スペースを工夫したり。楽しそう!
 
▼本も出ています。

クラスがワクワク楽しくなる!  子どもとつくる教室リフォーム

クラスがワクワク楽しくなる! 子どもとつくる教室リフォーム

 

 
ちなみに、オランダで広がっているイエナプランでも、新学期になると、担任であるグループ・リーダー( 教員)と、クラスの子どもたちが共に話し合いながら、教室の内装を整えていきます。 
   
この取り組みを実践されてきた元小学校教諭で・東京学芸大学の岩瀬直樹さんは、こんな風にブログで書かれています。


自分にとって居心地のよい場を自分でデザインできる。
そしてそれは自分も周りの人も笑顔にする。
これが大げさかも知れないけれど、
「どうすれば幸せになれるのか」を自分の手の中に取り戻す第一歩。
まず自分の身近からスタートする。
これが広がっていけばきっと学校、社会、につながっていくのだろうなあとも思います。 

なぜ「教室リフォームプロジェクト」なのか。 - いわせんの仕事部屋
  
もしかすると、ハードルが高いと感じたり、他の先生が見たらなんて言われるか不安だと思うかもしれません。
確かに、やってみるには、勇気や作戦(戦略?)がいりそうです。
でも、ここでこれから紹介する事例は概ねそんな感じかもしれません。笑
 
けれど、そこからどうするかの工夫とチャレンジを、目標を同じくする人たちと共にしていけないか、と考えています。それ自体も、デモクラシーの実践として。